横浜港は発展するのか?
今日のアンジュ
こんにちは、 通関士の村田 博史です。
2月に入って1週間が過ぎました。
毎年2月は閑散期になりますが例年通り、案件が少ない状態になっています。
しかし案件が少ないにも関わらず、今年はコンテナを運搬するトレーラーを確保するのに
苦労している状態が続いているのが不思議です。
横浜港を主戦場として営業活動している当社としては不思議で片づけることが出来ませんので
関係各社へインタビューしました。
ある運送会社の営業マンの話しだと
「昨年の今頃と比べて、コンテナヤードで待機する時間が増えてますね・・・」
「横浜港はコンテナヤードの面積が広くて、コンテナ保管場所に余裕があるため
搬出入時間(PM16:30まで)がきたら受付けを終了してしまい、時間外の対応にほとんど
応じてくれない。 台風などでコンテナ搬出入作業が中断したり、STOPしてても
PM16:30には必ず受付けを終了するんだから困っているんですよ。
時間外に応じてくれれば助かるのになぁ・・・」
「コンテナ搬出入が混んでいるコンテナヤードだと、3時間~4時間ほど待機して並ぶことが
ざらにあり、運送回転率が悪いんですよ。
だから、案件を選択して受注するしかないんですよね・・・」
ある船会社の営業マンからは
「停泊料・荷役作業料が高いのが理由で外国籍の船会社は横浜港に寄港するのを
敬遠気味なんですよ、
釜山港まで運んでコンテナを積み替えるケースが多いですね」
確かに港湾利用料は、釜山港などのアジアの巨大港に比べて約3割高いと言われている。
さらにコンテナヤードのオープン時間が短いなどの制約が多いことも指摘されています。
なんか、テンションが下がる話しばかりです・・・。
税関は輸出入申告の24時間に向けて進んでいるようです。(税関ホームページより)
労働者の長時間勤務が問題視されてきているので、24時間営業を進めるにはハードルが高いですし
そこまでのニーズがあるのかをよく検討する必要があるとは思っています。
しかし、コンテナを搬出入するために長時間並び続ける現状のままが良いとも思いません。
日本の輸出入の物量は世界的にみて多いにも関わらず、港湾に関してみれば近隣諸国の港に
大きく水を空けられている状況を改善するためにも、現状を変える必要があるのでしょう。
このままだと港を拡張して取扱いコンテナ本数が増えると、更に運送回転率が悪くなりそうな
感じがします。
コンテナヤードを増やしたら分散化して待機時間が少なくなって
スムーズにコンテナを搬出入出来そうですが、
コンテナヤードを増やしてまで対応するような物量があるのかが課題になります。
戦略的に荷揚げ料を安く設定して、土・日を含めた365日・24時間体制で対応することが
解決の糸口になりそうですが、港湾荷役が絡んでくるため慎重な議論が求められるのでしょうね。
税関の輸出入申告の24時間化も含めて、旧態依然の状況を大きく変える時期に来ていると
個人的には思っています。
それでは、また
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