年末特別警戒のお知らせ

今日のアンジュ


こんにちは、 通関士の村田博史です。

今日から12月です。 

師も走り回るぐらいに忙しくなる月ですが、

早速今日から税関の特別警戒期間が始まります。


覚せい剤等の不正薬物や拳銃等の水際での取り締まりが強化されますので

税関の特別警戒にご協力ください!!



そこで、話題をひとつ


お客様の貨物を税関職員の方が検査する際に

毎回、通関士もしくは通関従業登録者が立会いをしています。


いつも税関検査の立会いの際、梱包を開封したとき

原産地表示に間違いがないかドキドキします。

なぜ、ドキドキするかというと

貨物に原産地の誤認を与える表示がある場合、輸入許可が認められないからです。


Q.原産地とは?? 

A.原料や素材が作られた場所

ただし、ひとつの商品を作り上げるのに色んな素材がありますよね。

なので原産地規則で確認する必要があります。


生産地ではなく、原産地になっていますので混乱しそうですが・・・。


原産地基準をシンプルに表現すると 

原材料から完全に加工・製造された物品はどこの国でなのか? を確認しています。


詳しくは税関ホームページにある原産地規則のPDFをご参照ください。

原産地規則の解釈は少し複雑なので、判らない場合は税関もしくは当社までお問い合わせください。

(税関ホームページ  3.原産地規則などについての照会 お問い合わせ先をご確認下さい。)



今回、原産地表示でよくある原産地の誤認を受ける事例をご説明します。



あるお客様がハンドバックを輸入したとします。

ハンドバックを購入したお客様はフランスにある会社へ商品の発注をされておりました。

しかし、フランスにある会社の工場は中国の広州にあり 

広州で製造されたハンドバックが日本へ輸入されてきました。

この場合、フランスへオーダーしたハンドバックなのですが

広州で製造されたもの(完全に生産された物品)になるので原産地は中国になるのです。


そのハンドバックには以下のようにフランスの会社の名前と

フランス国旗のトリコロールが印字されておりました。

(例えば、 muralogi paris    since 1995   のような表示です。)

paris とフランス国旗がフランス産であるものだと原産地の誤認を与える表示にあたります。

この場合、必ず原産地表示 made in china をハンドバックに印字もしくはラベルを貼り付けないと

輸入許可が認められないのです。


商品の購入者にフランス産か中国産かを明確に示す必要があるためです。


この原産地表示について税関は厳しく取り締まっております。


せっかく、安く仕入れた商品も日本国内で原産地表示を商品に貼り付ける作業費用が掛かったことで

多大な損失につながります。

海外へ商品の発注を行う際は原産地の確認・原産地の表示がきちんと商品に付いているか

気を付けてください。

間違った原産地の表示も認めれませんのでご注意ください。


それでは、また

アンジュ観察記

白ペキニーズのアンジュです。 通関のお仕事を中心にワタシの身の回りに起きたことをお知らせしますね。 通関業者ムラロジのキャラクターになれるように頑張りますので応援してください。

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