仕事納め
今日のアンジュ
こんにちは、 通関士の村田 博史です。
2016年も残りわずかですね。
当社は本日(12/28)で今年の営業を終了します。
官庁関係が相手の仕事ですので、税関に合わせて年始は1/4(水)です。
毎年の恒例なのですが年末の取引先様への挨拶回りをしていると
席上で色々な話題が出てきます。
その話題の多くは日本の港湾システム・荷役手続きが諸外国と比べて
かなり遅れているよねぇ~ ってことばかりです。
国土交通省が発表している
2015年世界の港湾別 海上コンテナ取扱個数ランキングがあります。
では、問題です。
日本で一番コンテナ取扱個数が多い港は「東京港」になりますが
世界ランキングの順位だと何番目だと思いますか??
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東京は世界ランキング 29位なんですよね。
横浜(52位)、
名古屋(56位)、
神戸(59位)でかなり後ろのほうになります。
ちなみに今から35年前(1980年)のランキングですと
1位 ニューヨーク(米国)
2位 ロッテルダム(オランダ)
3位 香港
4位 神戸(日本)
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13位 横浜(日本)
18位 東京(日本) になり、上位に居たのですが・・・・。
2015年の世界ランキング 10傑
1位 上海(中国)
2位 シンガポール
3位 深圳(中国)
4位 寧波(中国)
5位 香港
6位 プサン(韓国)
7位 広洲(中国)
8位 青島(中国)
9位 ドバイ
10位 天津(中国) になり、 中国の港が上位を独占している状況です。
東京港のコンテナ取扱個数は1位の上海港に対して約13%しかありません。
世界の工場と呼ばれている中国の港が強いのは判るのですが
お隣の韓国(プサン港)の取扱個数に対しても約23%、
東京港と横浜港を合わせても約38%でしかなく、大きく離されています。
色んな要因があってのランキング順位なのですが
国際物流業界に身を置く立場としては歯痒い現状なんですよ。
コンテナ取扱個数が世界的にみても多くないにも関わらず
港湾システムが遅れていてコンテナヤードの渋滞が解消されなかったり、
荷役時間に制限があったりとランキングが上昇する気配すら感じません。
来る2017年は「変革の元年」になるよう期待していますが
どうなるのでしょうか??
2017年は 50年ぶりに通関業法が、
そして関税法が大きく改正されることが国会で決定しています。
この改正が起爆剤となって貿易が活性することで、自ずと日本の港のコンテナ取扱個数が
増えることを願っています。(それにはTPP締結が不可欠だと個人的に思っています。)
どのように改正されるかはまたの機会に紹介しますね。
先程、紹介した世界の港湾別コンテナ取扱ランキングは国土交通省の統計情報で確認できます。
それでは、また
良い年をお迎えください。
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